可能性は無限。という言葉をよく聞く。


 言葉自体は合っているような気がする。


 可能性の数は限りなくある。


 けれどその中に――人が望むような可能性が存在するのだろうか?


 どうでもいいような領域での可能性が無数にあるだけで、


 本人がそう在りたいと思っている可能性は存在していないのではないだろうか。


 人は可能性を少なくしながら生きていく。


 可能性は未来だ。既に終わったことは可能性とは呼ばない。


 可能性は収束し、事実となる。事実は過去となり、可能性という未来に繋がる。


 だが、事実が可能性なり、その可能性が同時に存在している状況になったら――


 一体、何が事実となるのだろうか?






Vermilion 〜ヴァーミリオン〜



Dancing with nigthtmare #9



「可能性の拡散から収束へ」

















 志貴が止める間もない――

 シエルの手から投擲とうてきされた黒鍵は三本。


 一切の容赦も躊躇いもない投擲は眉間、咽喉、心臓にそれぞれ突き進む。


 朱い月は無造作に腕を振るった。黒鍵が叩き落される。


 シエルの身体は既に空中にあった。最初の一撃が防がれることは織り込み済みのようだ。


 空中から黒鍵の雨が降り注ぐ。それも朱い月限定の集中豪雨だ。朱い月は迫り来る教会の概念武装を見上げた。


 紅から金色へ瞳の色が変わった。虹彩が縦にスリットを刻んだ。掌を翳す。朱い月の意志が世界に干渉する。


 空想具現化。本来イメージでしかない現象、物体を現実の世界に具現化する真祖が持つ能力である。


 大量の黒鍵が空気中に縫いとめられたように動きを止めた。

れるな。教会のいぬ


 衆愚に命令する王侯のように気高く朱い月は言葉を紡ぐ。


「貴様自身の剣で踊り狂え」


 朱い月は翳していた掌を返した。まるで交響楽団を指揮する指揮者のように腕を蠢かせる。


「なっ――」


 時が止まっているように動かなかった黒鍵がまるで意思が内在しているように動き始めた。


 黒鍵の銀色の刀身が血のような紅に染められていく。


 黒鍵の刀身は使用者の魔力によって創られている。


 この黒鍵はシエルの魔力ではなく朱い月の魔力によって創りかえられていた。


「……化け物」


 歯噛みしたシエルから怨嗟の声が洩れた。


「そら。いくぞ」


 月の美姫は残酷な笑みを浮かべながら腕を振り下ろした。

 黒鍵の切尖きっさきはコンクリートの地面を穿った。シエルは後に飛んでかわしのだ。


 朱い月の腕の動きに合わせて黒鍵が振りそぐ。


「くっ――」


 シエルは上空から降り注ぐ黒鍵を連続バック転してなんとか避けている。


 完成された武術は舞に通じる。躱す動作一つ一つが流麗だ。


 黒い僧衣のはためきすら計算されているのではないかと思うくらいだ。


 その命を懸けた演舞を舞うシエルを操っているのが黒鍵の動きを支配する朱い月だ。


「朱い月、止めてくれ。シエル先輩は――」


「わかっている。命まで奪おうとは思っておらん」


 志貴の言葉を遮って朱い月が応えた。


「終わりだ」


 朱い月はひときわ高く腕を振り上げると斬首人のように振り下ろした。


 今までとは比べ物にならない本数の黒鍵がシエルに襲い掛かった。


 突きは点の攻撃である。突破力は高いが攻撃面が小さい。


 しかし点が集まれば線となり、線があつまれば面となる。面の攻撃は避けるのが容易ではない。


 シエルは回避を諦め顔の前で手を交叉させた。せめて頭部だけは守ろうというのだろう。


 黒鍵が僧衣を貫いた。鉄甲作用によりシエルの身体が後方に吹き飛ばされる。


 朱い月が操った黒鍵はシエルの僧衣だけを貫いて壁に縫い付けている。


「実にお似合いな姿だぞ」

 朱い月はクク、とわらった。


 両手を水平に広げ足を揃えた姿は十字架に磔にされた聖人に酷似していた。


 シエルは口惜しげに下唇を噛んだ。


「朱い月……もういいだろう。シエル先輩を解放してやってくれ」


「駄目だ。こいつはいつ暴れだすかわからぬ。


 こうした方が安全に会話ができるというものだ。


 口上の途中で不意打ちを喰らいたくはない」


「いや、さすがにそんなことはしないよ。


 これじゃ会話じゃなくて脅迫に近くなってしまうよ」


 朱い月は当然、という顔をして薄っすらと微笑んだ。


「その通りだ。シキ、私は対等な立場で会話をしようとは思わない」


 朱い月はシエルに近づき、身動きできない彼女の顎から首筋にかけてそっと撫でた。


「――つっ!」


 シエルが身を震わせた。


「教会の狗。お前はどこまで知っている?」


「こんなことができるの貴女くらいなものです」


「なるほど。実に短絡だな。可能であれば即、犯人か」


「不明な点は色々ありましたが、貴女以外に考えられなかった。それに――」


 シエルは志貴をちらりと見て、それから朱い月を睨んだ。


 朱い月は興味が失せたようにシエルから視線を外した。ぴっ、と指を鳴らす。


 黒鍵の刀身が消え、柄だけが空中に残った。重力に引かれて落ちる。


 シエルは穴だらけになった僧衣を正しながら朱い月の背中に問うた。


「本当に貴女の仕業ではないのですか? アルクェイド」


 朱い月は無言。愚問だ、と美しい背中が語っていた。

















 宵の闇は深く。暗黒の海に浮かぶ月はいつもより巨大に見えた。


 ここは日常とは違う世界だとまざまざと教えてくれる。


 彼女は公園の外灯にすがりつくように立っていた。辛くて自分の力では立っていられないようだ。


「シオン」


 と、北川は彼女の名前を呼んだ。急いで駆け寄ろうとする北川の体をアルクェイドが静止させた。


「アレ、あなたの知り合い?」


 アレという物言いにむかっときた北川は吸血鬼の姫を鋭く睨んだ。


「そうだよ。オレの仲間だ」


「もう人間じゃないとしても仲間だといえるの?」


 アルクェイドは淡々と言った。


「なに言ってんだよ。シオンは人間だ」


 そう断言できる根拠を北川は持っていない。北川は信じたいだけだ。


 少しの間とはいえ自分と共に生活した者を人間だと信じたい気持ち。


 その思いが北川を盲目にしている。

「今までわたしたちが屠ってきた人間の慣れの果て――死食人グールはアレの喰いカスよ」
 
 道中、北川たちは多くの人の姿をした者を殺してきた。


 アルクェイドの説明によるとその者たちは吸血鬼に襲われ既に死んでいるらしい。


 人殺しの経験がある北川だが、ほとんど無抵抗に近い人間を射殺するのは抵抗があった。


 接近されグールに血を吸われればそいつらの仲間入りしてしまうことになると言われ、


 北川はグールたちを射殺した。


 北川は自分の心に積もってくる罪の意識を、人間たちをグールにした吸血鬼への怒りに変えていた。


 その怒りの矛先がシオンに向くとわかって彼は混乱した。


「お前の言っていることはさっぱりわからねぇよ」


 アルクェイドの手を振り払ってシオンに駆け寄る。


 背中に「待ちなさい」と声がぶつかった。もちろん無視する。


 シオンは苦しそうだった。肩で息をしている。首筋に汗をかいているのがわかった。


 今日の朝――遠い昔のようだが――のシオンはこんな様子だった。


 彼女は発作持ちなのかもしれない。と北川は思った。


「シオン、大丈夫か?」


 北川が優しく声をかけた。シオンは弱くかすれた声で、


「血……」


 と呟いた。


「血? 血がどうかしたのか?」


 血臭。濃密な血の臭いが鼻腔をツンと刺激した。


「私には、血が、血が、血が――血が足りないのです」


 シオンが振り向いた。


 紅の瞳は血走り餓えた輝きに満ちている。唇には乾いた血が張り付いている。


 禍々しく伸びた爪が北川の首を捉える――直前、北川の身体は誰かに引っ張られたように後退した。


「うわっ……」


 無様にごろごろと地面を転がった北川はアルクェイドの手前でようやく止まった。


「役立たず」


 月を背にしたアルクェイドは辛辣な言葉を北川に落とした。


「そこの出来損ないの吸血鬼。この世界はあなたの仕業なの?」


「真祖の……姫」


 シオンは顔を抑えながらよろよろと近づいてくる。


「貴女の血があれば私は元に戻れるかもしれない……」


「いいえ。そんなことは無理よ。


 あなたのような出来損ないは吸血鬼にも人間にも成れはしない。


 タタリの残滓に支配されるような弱い者はどこにもたどり着かない」


「あなたに、あなたに何がわかるのいうのですか!」


 シオンが激昂し、吼えた。ざわざわ、と公園の木々が擦れあう音が響いた。


 地の底からの叫び声のような「おー、うー」と意味を成さない慟哭があちこちから聞こえてくる。


 足音。大人数が歩く足音がこちらに近づいてくる。


 グールの群れがいつの間にか二人を囲んでいた。


 アルクェイドは北川を摘みあげて自分の後に放った。北川が文句を言う前に彼女は命令した。


「後から来る奴らを頼むわよ」

 暗闇の向こうに紅い双眸そうぼうがいくつも瞬いている。


 北川は口に出掛かっていた文句を飲み込み頷いた。


 アルクェイドはシオンに向き直り正面を見据えた。

あなた自身、、、、、が言っていたことよ。シオン・エルトナム・アトラシア」


「何故、この体の名前を?」


「あなた何も気づいていないのね。あなたはシオン・エルトナム・アトラシアの特異な可能性の一つ。


 何も知らないままタタリとなり、タタリの掟ルールを再現しようとするだけ」


「そう。私はタタリ。この街の全てを呑みつくす存在だ」

 シオンは宣言した。これで迷いは消える。シオン・エルトナム・アトラシアは完全にタタリとなった、、、、、、、


 アルクェイドと北川がタタリとなったシオンを観測した。観測は決定だ。


 人間と吸血鬼の狭間で揺れていた可能性が一つに収束する。


 一つの結果。一つの終末。シオンの可能性の一つ。


 彼女/彼は既にシオンではない。その名は器を意味するだけの単語と成り下がった。


 彼/彼女を正確に言い表す名は唯一つ――


「死徒二十七祖が十三番タタリ」


 シオン=タタリは姿勢を低くして獣のように駆けた。


 呼応するように周囲のグールたちが輪を狭めてくる。


「気は乗らないが……やるしかねぇよな!」


 北川は己の相棒を手にした。黒い獣。漆黒の砲銃。


 普段は全長29cm、重量10kgというかなりの重量を誇る漆黒の戦闘拳銃。


 グリップの部分に片翼を広げた悪魔が刻み込まれている。


 装弾数は6。50口径。弾丸は13mmマキシ弾カスタム。

 ディアボロスの名を冠する精神感応金属ヴェルンドを使用している北川専用兵器だ。


 腹の底に響く重低音が轟く。


 手前のグールの右胸から肩をぶちぬき、


 後続のグールの脳天を貫き、


 最後尾のグールの胸を破砕した。


 血と肉塊が空中に飛び散り、脳漿がぶちまけられ、内蔵が散らばる。


 たった一発でこの威力。


 人間の手首では耐えられないほどの衝撃が北川を襲うが、


 重量が銃身を押さえ込み北川の絶妙な腕捌きが上手く衝撃を分散させる。


 薬莢が飛び、公園の石畳に落下する。金属が鳴らす済んだ音を爆音が掻き消した。


 2体のグールが悪魔から放たれた銃弾に屠られた。


 横から忍び寄っていたグールが犬歯の発達した口を開けて飛びかかってきた。


「遅ぇよ」


 その口にディアボロスを突っ込んで発砲。脳天が爆散した。血と脳漿と頭蓋骨の破片が散らばる。


「ちっ、胸糞悪い」


 と北川が呟いた。その背中に、


「気持ちのよいものではないわね」


 アルクェイドの声が言った。


 グールの動きが止まった。糸が切れたマリオネットのように崩れ落ちた。


「私はタタリ。この夜の間ならば、何度でもタタリは起こる」


「そうね。でも、シオン・エルトナム・アトラシアがタタリとなる可能性はこれで一つ消えた」


 原型を留めていない見るも無残なシオンの身体にノイズのようなものが走り、


 まるでテレビのスイッチを切ったように消えた。それはグールたちも同様だった。


 何事もなかったかのように公園は静寂を取り戻した。戦闘の傷痕と人間と吸血鬼の姫を残して。


「なあ、アルクェイド。俺たちは何をやっているんだ?」


「可能性の消去よ。今、この世界は様々な可能性が重なり合っている状況なの。


 可能性を一つ一つ消していくことで最終的に残った可能性が真実《ほんとう》になる」


「なんとなく……わかった……ような……気がする」


 北川は首を捻りながら言った。


「ようするにどっかにイイシオンがいて、そのシオンを残すために


 悪いシオンをやっつけたってことでいいんだよな」


 アルクェイドはため息をついた。


「私の説明が悪いのかな」


 白の姫君は少し落ち込んでいた。


「可能性が一つに収束すれば、こうなった原因――


 つまりこの現象の犯人がわかるってこと。この説明でどう?」


「なるほど……」


 やっぱり納得していない様子で北川は相槌を打った。












 鈴の音が水瀬名雪の耳朶を叩いた。


 黒い小さな影が角から飛び出してきた。


「あ、ねこさんだ」


 名雪は思わず声を上げた。リボンをつけた高貴な雰囲気を持った黒猫だ。


 思わず抱きしめてなでなでしたい衝動に駆られる。


 黒猫は素早く名雪の脇を抜けていった。とても捕まえられるような速さじゃない。


 次に角から現れた影は最初の影の十倍ほどの大きさがあった。


 闇がそのまま肉体になったかのような体色。人の形に似た姿をしているのだが人ではない。


 脚と胴体はがりがりに痩せているのに、腕は異様に太く頭は異常に大きい。

 顔には大きく裂けた石榴ザクロのような口がパックリと割れている。朱い。とても。


 目――と呼んでよいのかわからないが、


 人間でいう目の部分には眼球はなく朱い眼窩がぽっかりと空いていた。


 漆黒の身体に朱い口と目。生理的恐怖を呼び起こす姿形をしていた。


「ばけ……もの?」


 名雪は呆然と呟いた。その化け物はあまりに異質で異様だ。


 生物の臭いがしない。無機的――いや、抽象的な恐怖の具現のようである。


 化け物は黒猫を追いかけている。黒猫は素早いが体格の差でいつかは追いつかれてしまうだろう。


 ――助けなきゃ。


 化け物の朱い眼窩は黒猫に集中しており、名雪などは眼中にないようだ。


 ――なんとかして注意をこっちに引きつけないと


 名雪がとった行動は普段のおっとりとした彼女からは考えられない的確で正確な射撃だった。


 空気がはじけたような小さな音が鳴った。


 生の銃声では街中で目立ちすぎるため、名雪が携帯しているのはサイレンサーだ。


 化け物に銃弾は命中したが歩みは止まらない。名雪は続けて引き金を引いた。


 5発目の銃弾が頭部に命中した。丁度、名雪の横を通過していた化け物の動きが止まった。

 ぐるり、と首だけが巡り巨大な朱いあなが二つ、名雪を捉えた。


 ニタリ、と元々裂けていた口がさらに深く裂けた。顔の半分――笑みの弧は半円を描いている。


 名雪は死神に魅入られたように身体が動かなくなってしまった。


 ――恐い。すごく怖いよ。


 手が震える。脚が震える。標準が定まらない。


 名雪は今、恐怖そのものと向き合っているような気がした。


 ――恐いよ……けど、恐いだけじゃだめだよ。


 己を叱咤した名雪。克己。


 恐怖に打ち勝つということは自分の中の恐れに打ち勝つことに他ならない。


 恐怖とは外部の要因を材料として裡から生まれてくるものなのだ。


 化け物が一歩、名雪に近づいた。震えが止まらない。


 だが、引き金にかけられた指は力強く弾丸を打ち出す意思を拳銃に伝えていた。


 右の目を打ち抜いた。化け物に遅滞はない。効いていないのだ。


 朱い線がいつの間にか化け物の身体に走っていた。


 いつ線ができたのかまるで知覚出来なかった。気がついたらそこにあった。


 化け物の口が初めて笑み以外の形に歪んだ。苦痛に歪曲している。


 朱い一閃が化け物の脳天から身体の中心線に添って走り股間に抜けた。


 その線に添って化け物の身体が左右に割れた。化け物の中身は夥しい量の血液だった。


 血が吹き出る。むせ返るような血臭。赤い世界。その向こうに赫光しゃっこうが二つ輝いている。


 人だ。その人は剣を持っていた。


 赤い、紅い、朱い、赫い。


 この世のどんなものより【あか】という色が相応しい禍々しき剣だった。


 形状は奇妙に曲がりくねっており、三日月を2つ反対に重ね合わせたような形をしている。


 その剣を持つ人物は朱い瞳をした――


 今にも泣き出してしまいそうな声で名雪は彼の名前を呼んだ。


「祐一ぃ……」


「名雪。危ないところだったな」


 静謐な声。いつもの祐一とは違う。紅の歪な剣が祐一の身体に溶けるようにして消えた。

がもう少し遅れていたらお前は……」


 己のことを私と呼ぶ祐一。二重人格とは違う。

 人格が入れ替わるのではなく祐一はこの祐一に成る、、、、、のだ。


 名雪は思わず祐一の身体に体当たりするように飛び込んだ。


 ――弱いなぁ……わたし。


 と、自分を客観視する名雪がいる。反面、


 ――会いたかったよ、祐一。恐かったよ。助けて欲しかったよ。すごく、嬉しいよ。


 と、甘える名雪がいた。


 抱きつかれた祐一は慌てることなく空いた手でそっと名雪の髪を撫でた。


 鈴の音が聞こえた、名雪はふと顔を上げる。さっきの黒猫が祐一の肩の上に乗っていた。


「ねこさんだ〜」


 触ろうと手を伸ばす。が、祐一が身体ごと身を引いて猫を名雪の手から遠ざけた。


「駄目だ。お前は猫に触れると大変なことになる」


 冷めた声で祐一は言った。名雪はあることに気がついて嬉しくなった。


 この祐一でも名雪がネコアレルギーだと知っているのだ。


「祐一は、紅目の祐一でも祐一なんだね」


「言いたいことはわからなくもないが表現として不適切だな」


 名雪は嬉しくなってにっこり微笑んだ。


「さて……」


 祐一は自分の右肩に乗っている黒猫に左手を伸ばした。


「お前がこの数奇な現象の一因だな。どうすれば終わる?」


 黒猫はゆっくりと首を振った。

「この可能性では知らないのか。あるいは誰一人この現象を全て把握している者はいない、、、、、、、、、、、、、のか」


 言葉の内容がさっぱりわからない名雪は猫と会話をしているように見える祐一を、


 羨ましそうに眺めていた。そして何かに気づいたようにはっとなった。


「ねぇ……祐一。もしかして今って夢かな」


 名雪がそう考えても無理はない。


「そうであるとも言えるし、そうでないとも言える。それを決めるのは名雪自身だ」


 祐一の言葉に名雪はますます混乱した。









To be Continued...










2007-2/12 初版

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